MRI.COM

目次

標準実験のチュートリアル

デフォルト設定で実験を行う手順です。

実験環境の用意

パッケージの展開

パッケージのtar ballを展開するか、gitでパッケージを取得する。

> git clone [共有リポジトリURL]

以下、展開したディレクトリを$HOMEと表記する。

入力データの展開

実験入力データ一式(MRICOM-seto-data.tar.gz)を気象研開発者から取得し、適当な場所($HOME/の下でなくて良い)で展開する。

> tar -zxvf MRICOM-seto-data.tar.gz

シンボリック・リンクの作成(一度だけ)

以下のシンボリック・リンクを作る。

リンクリンク先
$HOME/linkdir/dataMRICOM-seto-data.tarを展開して現れるdataディレクトリ
$HOME/linkdir/restart同じくrestartディレクトリ
$HOME/linkdir/result出力ファイル用のディレクトリ(どこでも良い)。以降、絶対パスを$RESULTと表記

気象研内であれば、トップのシェル・スクリプト Setup.sh でリンクが作られます。

シンボリック・リンクの作成(実験ごと)

次に実験の出力用のディレクトリを作る。

> cd $HOME/exp
> sh make_newexp.sh [適当な実験名]

初期値データの用意

> cd $HOME/exp/run
> sh link_restart.sh

初期値ファイルへのシンボリック・リンクが $HOME/exp/restart/ の中に作られる。

MRI.COMのコンパイル

ビルド環境を設定してから、MRI.COMをコンパイルします。

気象研海洋、スパコンの場合

気象研内では、シェル・スクリプトによってビルド環境の設定、並列数の調整、実行スクリプトの修正を一括して行います。

> cd $HOME/exp/run
> sh setup.sh main
> cd $HOME/exp/src
> sh compile.sh

その他の場合

コンパイラ等のビルド環境を $HOME/exp/config_files/configure.in に記述する。 詳細はビルド環境の設定(矩形海モデル)を参照。

その後、exp/srcディレクトリで configure と make を行う。

> cd $HOME/exp/src
> ./configure
> make

configure (シェル・スクリプト)を実行すると、コンパイルに必要な項目が $HOME/exp/config_files/configure.in ファイルをもとに設定され、Makefileが作成される。 次にmakeによってコンパイルが成功すると実行モジュール ogcm が作られる。

プログラムの実行

プログラムの実行は exp/run/ で行う。 用意されているファイルについてはREADME.mdを参照。

実行の準備

実行準備のシェル・スクリプト run_pre.sh を実行する。

> cd $HOME/exp/run
> sh run_pre.sh

実行モジュール ogcm が実行ディレクトリ $HOME/exp/run にコピーされ、実行時に読み込むNAMELISTファイル(NAMELIST.SETO, NAMELIST.SETO.MONITOR)が作られることを確認して下さい。

プログラムの実行

実行モジュール ogcm を直接に実行するか、編集した run.sh を使う。

実験結果の確認と後処理

リスタートファイルとヒストリーファイル

$HOME/exp/restart/ にプレフィックス「rs_」のリスタートファイル、exp/hst_1day/に「hs_」のヒストリーファイルが出力されたことを確認する。

解の簡単な確認

標準出力ログは exp/run/log/ に作成される。

標準出力ログファイル「SETO-201110101-stdout.0000」中の「SSH Snap Ave」項目(領域平均した海面高度)の値を確認する。

% grep "SSH Snap" SETO-201110101-stdout.0000

値が 25.18688145148407 に近ければ良い。

ファイルの掃除

> cd $HOME/exp
> sh clean_exp_confs.sh

後処理

後処理は以下。

% cd lib/
% make  !!! MXEライブラリのコンパイル
% cd setting/
% sh make_namelist.sh  !!! namelist.configure.in の作成。時間(出力ファイルのサフィックス)を変更するには iolst-hst.add を編集
% cd postp/
% sh post.sh [実験名]  !!! 出力ファイルを適当なサブディレクトリに振り分け、gradsコントロールファイルを作る