気象庁気象研究所によって開発された海洋モデル・データ同化システムを用いて、日本沿岸海洋再解析データセット「MOVE/MRI.COM-JPN Dataset」を作成しました。 このデータセットは、日本沿岸全域の海洋環境を水平解像度約2kmで再現しています。 また、作成に用いたシステムは、2020年10月28日から気象庁において現業運用されます。

• データセット名：MOVE/MRI.COM-JPN Dataset
• 作成者：気象庁気象研究所 全球大気海洋研究部
• 連絡先：DIASデータ問い合わせ先を参照
• 手法：海洋モデル・データ同化システム「日本沿岸海況監視予測システム」による再解析値
• 現在のバージョン：ver.2.0
• 引用先: 広瀬成章, 坂本圭, 碓氷典久, 山中吾郎, 高野洋雄, 日本沿岸海況監視予測システム10年再解析値 (JPN Atlas 2020), 気象研究所技術報告, 83, 2020. DOI: 10.11483/mritechrepo.83

• 解析領域：117E-160E, 20N-52N
• 解像度：水平1/33°×1/50° (約2km)
• 解析期間：2008/01/01 - 2019/12/31
  • 4本の実験(2008-2012,2013-2015,2016,2017)をまとめたもの
  • 2013/01/01, 2016/01/01, 2017/01/01 に不連続あり
• 物理要素
  • 1日毎(平均)
    • 海洋3次元：流速uv、水温、塩分、鉛直拡散係数
    • 海洋2次元: 海面高度、鉛直積分流量、海面地衡流、海面地衡流2乗、海面相対渦度
    • 海面フラックス: 短波放射、長波放射、潜熱フラックス、顕熱フラックス、淡水フラックス(E,P,R)、塩分フラックス、風応力
    • その他: 海峡通過流量(対馬、津軽、間宮、宗谷)
    • 海氷: 密接度、時間割合、海氷厚、積雪深、海氷温度、海氷流速、海氷速度、海氷生成率
  • 30分毎(瞬間): 海面高度、海面水温・塩分・流速
  • 1時間毎: 験潮所海面高度
  • 全出力のリスト(PPTファイル)

• 平年海面水温場
• デモ: JPNモデル SSTアニメーション 高解像度版 (要ダウンロード)
• アトラス

• 和名：日本沿岸海況監視予測システム
• 英名：the Japanese Coastal Ocean Monitoring and Forecasting System
• 海洋・海氷モデル：MRI.COM v4.5
• 同化システム: MOVE (incremental 4DVAR)
• 同化に使用した観測データ
  • WOD2013，GTSPP による現場水温・塩分プロファイル (0-2000m)
  • 衛星観測と現場観測から作成した海面水温格子点値 (0.25度四方, MGDSST; 栗原他, 2006)
  • 衛星観測による海面高度偏差 (Jason-1/2/3, Envisat, GFO, Cryosat, Altika, HY2A, Sentinel-3A)
  • 気象庁の海氷解析による海氷密接度データ(0.02度四方, 半旬ごと)
• 大気外力: JRA55do ver.1.3
• 地形(grads形式): JPN, NP

• ファイル名：
• フォーマット：Fortran単精度バイナリ(GrADS CTLファイル付き), DIAS経由の場合は、netCDF
• ファイル構造：(実験名)/hst_(間隔)-(モデル)/(年)/hs_(変数).YYYYMMDD
  • (実験名): JPN20-assim - ver.2.0の同化実験、JPN20-pred - 予測実験、 JPN20-free - フリーラン
  • (間隔) day:日別, 30min:30分ごと, mon:月毎
  • (モデル) JPN, NP, GLB
  • (年) 4桁の西暦
  • (変数) t,s,u,v,ssh, etc.
• 必要なソフトウェア：GrADS, netCDF(DIAS)
• 容量

データ取得の手順。

1. データ入手にはまずDIASデータ問い合わせ先に記載の連絡先までメールしてください。
2. 「データ提供申請書」のWORDファイルを送りますので、記入してメール提出してください。
   • 申請書内に利用規約あり。
3. 申請書の承認の後、データを以下の手段で提供します。
   1. DIAS経由のダウンロード
      • http://search.diasjp.net/ja/dataset/MOVEJPN_MRI_2020
      • 一部要素のみ。netCDF形式の日別ファイルです。
   2. 外付けHDD/LTOテープの送付
      • USB接続外付けHDD(ext4フォーマット)　または LTOテープ(ver.7か8)で送付
      • コピー後に返送してください。
      • Fortran単精度バイナリ、全データ

• 利用規約は、取得時に記入する申請書を参照
• 本データを利用した成果を公表する場合は、気象研にメール報告する。
• 成果発表の共著に、気象研データ提供者を加える必要はない。本データの引用先は上記「概要」のものとする。

本データセットを利用した成果。 本データセットを利用した論文および報告文、学会発表等は、別刷あるいは公開URLなどの情報を「連絡先」までご報告ををお願いします。

• Akihide Kasai, Aya Yamazaki, Hyojin Ahn, Hiroki Yamanaka, Satoshi Kameyama, Reiji Masuda, Nobuyuki Azuma, Shingo Kimura, Tatsuro Karaki, Yuko Kurokawa, and Yoh Yamashita, Distribution of Japanese eel Anguilla japonica revealed by environmental DNA, Frontiers in Ecology and Evolution, 2021, https://doi.org/10.3389/fevo.2021.621461
• Takahiro Toyoda, Kei Sakamoto, Norihisa Usui, Nariaki Hirose, Kiyoshi Tanaka, Takaaki Katsumata, Daisuke Takahashi, Masato Niki, Kunio Kutsuwada, Toru Miyama, Hideyuki Nakano, Shogo Urakawa, Kensuke Komatsu, Yuma Kawakami, Goro Yamanaka, Surface-Layer Circulations in Suruga Bay Induced by Intrusions of Kuroshio Branch Water , Frontiers in Marine Science, 2021, https://doi.org/10.3389/fmars.2021.721500

• Wagawa, T., Y. Igeta, K. Sakamoto and M. Kuga, Offshore spreading of river discharge in the Japan Sea: glider surveys and numerical experiments, 2020 Ocean Sciences Meeting (San Diego), 2020/02/19, ポスター
• 唐木達郎, 坂本圭, 木村伸吾, 笠井亮秀, 気象庁海洋大循環モデルを用いたニホンウナギの仔魚輸送実験, 日本海洋学会2020年度秋季大会, 2020/11/27, 口頭
• 和川拓, 井桁庸介, 坂本圭, 春季における佐渡島沖合域の上層低塩⽔の形成過程, 日本海洋学会2020年度秋季大会, 2020/11/27, ポスター
• Sei-Ichi Saitoh, Yasuyuki Miyakoshi, Fumihiro Takahashi, Takafumi Hirata, Masahide Kaeriyama, Irene D. Alabia, Takashi Hosokawa, Tatsuya Miyoshi and Kei Sakamoto, Optimization of salmon release operation under changing climate in the Okhotsk coast, Japan, Ecosystem Studies of Subarctic and Arctic Seas (ESSAS) Annual Science Meeting 2021, 2021/06/01, 口頭
• 豊田隆寛, 坂本圭, 碓氷典久, 広瀬成章, 田中潔, 勝間田高明, 高橋大介, 仁木将人, 轡田邦夫, 美山透, 中野英之, 浦川昇吾, 小松謙介, 川上雄真, 山中吾郎, 駿河湾への黒潮水貫入とそれに伴う湾内の表層循環, 日本海洋学会2021年度秋季大会, 2021/09/17, 口頭
• 広瀬成章，碓氷典久，坂本圭，中野英之，高野洋雄，山中吾郎, 2017年9月の室戸岬東部の急潮の要因と予測不確実性について, 九大応力研研究集会「日本周辺海域の海況モニタリングと波浪計測に関する研究集会」, 2021/12/07, 口頭
• 和川拓，井桁庸介，坂本圭，竹内茉莉香, 奥山忍，阿部祥子, 東北地方の沿岸水の日本海沖合域への波及過程2, 九大応力研研究集会「日本周辺海域の海況モニタリングと波浪計測に関する研究集会」, 2021/12/08, 口頭
• 伊藤大樹, 川口悠介, 和川拓, 坂本圭, 対馬暖流のフロントジェネシス─乱流スケール現象への影響, Jpgu2022, 2022/05/30, ポスター
• 齊藤誠一, 宮腰靖之, 平田貴文, Irene D. Alabia, 高橋文宏, オホーツク海沿岸のサケ放流支援のためのWebGIS の開発とその利用,北大低温研研究集会「環オホーツク陸海結合システムの冠動脈：対馬暖流系の物質循環」, 2022/7/21, 口頭
• 和川拓, 井桁庸介, 坂本圭, 竹内茉莉香, 奥山忍, 阿部祥子. 矢部いつか, 沿岸水の東部日本海沖合域への流出過程, 北大低温研研究集会「環オホーツク陸海結合システムの冠動脈：対馬暖流系の物質循環」, 2022/7/21, 口頭
• 佐藤寛通, 唐木達郎, 坂本圭, 山中吾郎, 高木力, 笠井亮秀, ファインメッシュモデルを用いた津軽海峡における流動構造の解析, 水産海洋学会創立60周年記念大会, 2022/11/04, 口頭
• 原田明斗, 袴田高志, 松岡耕二, 中村玄, 村瀬弘人, 北太平洋における鯨類の種分布モデリングを目的とした包括的アプリの開発, 水産海洋学会創立60周年記念大会, 2022/11/04, 口頭

• JAMSTEC, RESTEC, 水産研究・教育機構, 防災科学技術研究所, 海洋情報研究センター, 国立環境研究所, 理化学研究所, 港湾空港技術研究所
• 北海道大学(低温科学研究所, 水産学部, 北極域研究センター, 地球環境科学研究院), 東京大学 (先端技術研究所, 大気海洋研究所), 東海大学, 千葉大学, 鹿児島大学, 九州大学, 沖縄科学技術大学院大学, 広島大学, 東京海洋大学, 長崎大学, 四日市大学, 東北大学, 早稲田大学
• その他、民間企業
• jpn_location=pass

• 詳細な仕様
• モデル論文 Kei Sakamoto, Hiroyuki Tsujino, Hideyuki Nakano, Shogo Urakawa, Takahiro Toyoda, Nariaki Hirose, Norihisa Usui and Goro Yamanaka, Development of a 2km-resolution ocean model covering the coastal seas around Japan for operational application, Ocean Dynamics, 2019, 69: 1181. https://doi.org/10.1007/s10236-019-01291-1
• 同化システム論文 Nariaki Hirose, Norihisa Usui, Kei Sakamoto, Hiroyuki Tsujino, Goro Yamanaka, Hideyuki Nakano, Shogo Urakawa, Takahiro Toyoda, Yosuke Fujii, and Nadao Kohno, Development of a new operational system for monitoring and forecasting coastal and open ocean states around Japan, Ocean Dynamics, 2019, 69: 1333. https://doi.org/10.1007/s10236-019-01306-x
• データ論文 広瀬成章, 坂本圭, 碓氷典久, 山中吾郎, 高野洋雄, 日本沿岸海況監視予測システム10年再解析値 (JPN Atlas 2020), 気象研究所技術報告, 2020, 83. 10.11483/mritechrepo.83

1. 坂本圭, 山中吾郎, 辻野博之, 中野英之, 平原幹俊, 次世代日本近海予測モデルMRI.COM-JPNによるあびきの予測可能性, 海と空, 88(3), 15-28, 2013/03. 論文 PDF
2. 坂本圭, 山中吾郎, 辻野博之, 中野英之, 平原幹俊, 水平解像度2kmの日本近海モデルの開発 -次世代日本沿岸監視予測システムに向けて, 測候時報海洋気象特集, 80, S99-S109, 2013/05 論文PDF
3. 坂本圭, 山中吾郎, 辻野博之, 中野英之, 平原幹俊, 水平解像度2kmの瀬戸内海モデルMRI.COM-Seto及び日本沿岸モデルMRI.COM-JPNの開発, 測候時報海洋気象特集, 81, S63-S75, 2014/10 論文PDF
4. 小林健作, 櫻井敬三, 佐久間祐介, 日本沿岸モデル MRI.COM-JPN における2012年台風第16号に伴う潮位変動の検証, 測候時報海洋気象特集, 82, S29-S42, 2015 論文PDF

国内学会・研究集会

1. 坂本圭, 辻野博之, 中野英之, 浦川昇吾, 山中吾郎, 解像度2kmネスト・モデルを用いた日本沿岸海況の再現, 日本海洋学会秋季大会(鹿児島), 2016/09/, 口頭発表 要旨PDF
2. 坂本圭, 日本近海モデルMRI.COM-JPNを用いた沿岸海況の再現, 札幌管区気象台談話会, 2017/11/20, 発表スライド PPT
3. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 辻野博之, 山中吾郎, 中野英之, 浦川昇吾, 豊田隆寛, 藤井陽介, 高野洋雄, 日本沿岸海況監視予測システムにおける黒潮と暖水波及, 日本海洋学会秋季大会(品川), 2018/9
4. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 辻野博之, 山中吾郎, 中野英之, 浦川昇吾, 豊田隆寛, 藤井陽介, 高野洋雄, 日本沿岸海況監視予測システムによる日本海循環の再現, 日本海洋学会秋季大会(品川), 2018/9
5. 坂本圭, 日本沿岸海況監視予測システムの開発, 気象庁施設等機関研究報告会, 2019/01/18, 発表スライド PPT
6. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 山中吾郎, 高野洋雄, 2-km解像度データ同化モデルで再現された2017年黒潮大蛇行とその沿岸域への影響, JpGU2019, 2019/5 要旨
7. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 山中吾郎, 高野洋雄, 日本近海2km解像度海況データ同化システムを用いた10 年再解析, 研究集会「縁辺海と外洋とを繋ぐ対馬暖流系の物理・化学・生物過程」, 2019/7
8. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 山中吾郎, 高野洋雄, 2km解像度沿岸海況システムで再現された急潮及び暖水波及, 日本海及び日本周辺海域における環境急変現象（急潮）のモニタリング、モデリング及びメカニズム解明に関する研究集会, 2019/8
9. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 山中吾郎, 高野洋雄, 2km高解像度現業海況システムを用いた紀伊水道における急潮の統計評価, 日本海洋学会秋季大会(富山), 2019/9
10. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 山中吾郎, 高野洋雄, 海洋短波レーダ等を用いた日向灘周辺における2km高解像度現業海況システムの検証, 海洋レーダを用いた海況監視システムの開発と応用, 2019/12 発表PDF
11. 山中吾郎，広瀬成章，坂本圭，碓氷典久，高野洋雄, JPNシステムによる海洋情報の利活用, 日本海洋学会秋季大会(オンライン), 2020/11
12. 広瀬成章, 碓氷典久, 坂本圭, 高野洋雄, 山中吾郎, 2km高解像度現業海況システムを用いた1971年9月異常潮位の再現実験とその要因, 日本海洋学会秋季大会(オンライン), 2020/11

国際学会

1. Hirose, N., N. Usui, T. Toyoda, Y. Fujii, Y. Takatsuki, K. Sakamoto, and H. Tsujino, Development of an operational system for monitoring and forecasting coastal and open ocean states around Japan, JpGU2017, 2017/5 要旨
2. Hirose, N., N. Usui, K. Sakamoto, H. Tsujino, Y. Fujii, and G. Yamanaka, Impact of the spatial-temporal filtered increments for the high-resolution model, JpGU2018, 2018/5 要旨
3. Hirose, N., N. Usui, K. Sakamoto, H. Tsujino, G. Yamanaka, H. Nakano, S. Urakawa, T. Toyoda, Y. Fujii and N. Kohno, The 2017 Kuroshio large meander and sporadic Kuroshio-water intrusion reproduced by a new operational system for monitoring and forecasting coastal and open ocean states around Japan, AGU2018FM, 2018/12, 要旨
4. Hirose N., N. Usui, K. Sakamoto, H. Tsujino, G. Yamanaka, H. Nakano, S. Urakawa, T. Toyoda, Y. Fujii and N. Kohno, Development of a new operational ocean system for monitoring and forecasting coastal and open ocean states around Japan, OceanPredict'19, 2019/5 ポスター
5. Usui, N., N. Hirose, Y. Fujii, T. Toyoda, N. Kohno, T. Kuragano, and M. Kamachi, Development of regional high-resolution assimilation systems based on four-dimensional variational method at JMA/MRI, OceanPredict'19, 2019/5 発表PDF
6. Usui, N., N. Hirose, K. Sakamoto, N. Kohno, and G. Yamanaka, Japanese Coastal Ocean Monitoring and Forecasting System: system configuration and reanalysis experiment, OceanPredict 4th Data Assimilation Task Team Meeting, 2020/1 発表PDF
7. Usui, N., N. Hirose, K. Sakamoto, N. Kohno, and G. Yamanaka, Ocean circulation and Sea ice variability in the southern part of the Okhotsk Sea in a high-resolution ocean-ice assimilation model, The 35th International Symposium on the Okhotsk Sea & Polar Oceans, 2020/2

2020年10月28日からデータ提供が始まりました。以下のようなデータ提供が可能です。

• MOVE/MRI.COM-JPN Dataset (2008-2019) - 気象研
• 現業システム速報解析＋予報 (2020/10-) - 気象業務支援センター (毎日提供、有償)

• 日本沿岸海況監視予測システムGPVの提供について 気象庁技術情報(2020/06/26)
• サンプルデータ
• 日本沿岸海況監視予測システムGPVの正式提供開始日について(2020/09/29)
• きめ細かな海流・海水温の情報提供を開始 ～潮位情報の改善～ (2020/10/23)
• TBSニュース 「異常潮位」を約１週間前に予測、気象庁が新たな情報提供へ ニュースは削除済み
• きめ細かな海氷情報の提供を開始します (2021/11/30)

実験設定等に伴う不具合

• 2008年2月19日頃-2008年3月7日頃: 水温過大。特に亜熱帯域。
• 2011年-2012年: 現場観測データの未同化(SSH, SSTは同化)により、他年より解析精度が劣る。
• 観測では存在しない海氷
  • 親潮域:20080222-20080823, 20090331-20090406, 20100309-20100317, 20120501-20120519, 20140409-20140411, 20150228-20150302, 20150320-20150322, 20160308-20160310,
  • 陸奥湾:201002-201003, 201402

観測等から推定される顕著なバイアス

• オホーツク海南部の亜表層の高温バイアス
• 黄海の夏季底層の高温バイアス
• 日本海深層の流速

JPNには海面気圧による押し下げ・吸い上げと潮汐が導入されているため、モデル出力海面高度 h には、海況要因による潮位偏差 h_ocean に加えて天文潮位 h_tide 、気圧応答による h_slpa も含まれる。

h=h_tide + h_slpa + h_ocean

よって、海況変動の海面高度を推定する場合は、以下の式を用いる。

h_ocean = h - h_tide - h_slpa

モデル出力の30分毎SSHスナップショット(hst_30min-jpn/hs_snp_ssh)を用いて調和解析し、8分潮の調和定数から h_tide を計算した。

• h_tide(日平均): tideh.YYYYMMDD

Inverted barometer 応答の仮定により、-1cm/hPaを用いる。 ローカルな気圧応答 h_slp (=-P(x,y,t)) と全球平均 h_slpglb (=-P_全球平均(t)) の差で与える。

h_slpa = h_slp - h_slpglb = P_全球平均(t) - P(x,y,t)

• h_slp(日平均): hs_slp.YYYYMMDD
• h_slpglb(日平均): hs_slp_ave.YYYYMMDD